改めて「リスク」について考えてみよう!

こんにちは。

投資信託のリスクについては「危険」を意味するものではなく「収益のブレ」を指すことは聞いたことがあると思います。今回はこのリスクについてもう少し深く考えていきたいと思います。

 

投資信託を購入して皆さん心配することは「損をするのではないか」ということではないでしょうか?ともすると”投資信託は損をするかもしれないからリスクが高い金融商品だ”なんて言いがちになりますが、投資信託の世界では「リスク」の意味合いがちょっと違います。

 

先ほど書いた通り「リスクとは収益のブレ」を指すことから、例えば「この投資信託は大きなリターンを得られ、リスクの高い商品だ」とか「毎年約2%ずつ損をしてきたのでとてもリスクの低い商品だ」といった使い方をするので必ずしも 損失=リスクではないといえます。

 

投資の目的は最終的にはリターンを得ることですが、かといってそのリターンのためにどれだけリスクを取っても構わないということになならないでしょう。自分が撮り得る適正なリスク量について知ることが重要となります。

 

◎ではリスク○%ってどういう意味?

よくこのファンドはリスク25%程度という言い方をしますが、リスクが25%ってどういう意味でしょうか?

 

リターンが5%、リスクが25%の投資信託を例に解説していきます。

リスクとは標準偏差のことを言います。標準偏差とはリターンの分布の広がりがどの程度の大きさかを表す指標であり、1年間のリターンがどれくらいブレそうかということを示そうとするものです。投資信託のリターンの分布は、統計学で用いられる正規分布の形状に似ています(一方で、裾野の部分の確率が正規分布よりも高いことが知られています)。正規分布は左右対称の釣鐘型の形をしています。各資産のリターンが正規分布に従うなら、リターンは約3分の2の確率で中心から±1標準偏差に収まり、95%の確率で±2標準偏差に収まることが想定されます。

 

 

では、リターンが5%、リスクが25%の投資信託はどう理解したらよいでしょうか。

 

リスクは通常、1標準偏差で表されます。「リターンは5%、リスク(標準偏差)は25%」であれば、1年間のリターンは期待リターン5%を中心にして、上下25%の間で変動する確率が約3分の2(約68%)であることを意味します。言い換えれば、1年間のリターンがプラス5%からプラス30%の範囲に収まる確率が約3分の1、プラス5%からマイナス20%の範囲に収まる確率が約3分の1であると想定しています。つまり上の図の通り、毎年のリターンがマイナス20%より大きく下がる確率は約16%、プラス30%より大きく上がる確率も約16%ということになります。

 

スクはどこで知ることができる?

 

リスクを確認するにはモーニングスターのHPがおすすめです。個別ファンドの「レーティング&リスク」を見れは、1年、3年、5年、10年の各リスクを見ることができます。ここで注意しなくてはならないのはリスクはその時々のマーケット環境により変わるので、その時に見た数値が未来永劫つづくものではないということです。

なので、長期間のリスクを見ることにより、その投資信託がどの程度のリスク水準なのかを見て判断することも大切です。

 

リスクを減らす方法ってあるの?

 

これについては、これまで書いてきた「長期分散投資」が基本となってきます。

・資産の分散・・・値動きの異なる資産を組み合わせることにより安定的に投資をする。

・長期投資・・・短期で見ると一時的な要因により大きく値動きが変動することもありますが長期で運用することにより安定的な運用を行える傾向にあります。

そしてついでに
・積み立て投資・・・時間分散により購入平均価格を平準化することができます。(以前のコラムで書いたようにリスクが下がるわけではないことに注意)

 

ほかにリスクってないの?

 

投資信託のリスクは価格変動リスクだけではありません。そのほかの主なリスクを上げておきます。

このほかにも違う種類のリスクはありますが、主なリスクは目論見書に記載されていますので内容を理解したうえで投資判断するようにしましょう。

 

 

皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。ページトップのお問い合わせからお送りいただけると幸いです。

 

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