基準価額は安い方がお得?

 

みなさんこんにちは

 

今日は、投資信託の基準価額についてのお話です。皆さんは投資信託を購入する際にまずチェックするのは“基準価額”の動きを見るのではないでしょうか?

この基準価額、具体的に何を意味するのか知っていますか?

 

〇 そもそも基準価額とは

 

一般的に基準価額とは、「投資信託の値段」であるというように説明されます。投資信託を購入するときまたは解約するときにこの「基準価額」が適用されます。それは正しいと思うのですが、値段であればなぜ「価格」ではなく「価額」なのでしょうか?

 

基準価額の算出に当たっては

 

 

で計算されます。多くの投資信託は1万口当たりの金額で表示されますので言ってみれば1万口当たりの時価総額ということになります。

 

つまり、この金額は「Price」ではなく「Value」という意味でとらえられています。ただし、日本経済新聞などでは「基準価額」に代えて「基準価格」という言葉を使用している例もありますが値段はどちらも同じです。)

 

〇 基準価額が安い投信はお買い得?

 

モノの値段であるとすれば、同じものであれば安い方がお買い得ということになります。投資信託の場合はどうでしょうか?

投資信託の場合、まったく同じものであれば、どこの銀行、証券会社で購入しても同じ基準価額が適用されます。なので、買うところによって基準価額が違うということはありえません。ただし、購入時手数料については、金融機関によっては違う場合もあるので注意が必要です。

 

 

問題は、中身がほぼ同じで名前だけが違うファンドというものが存在します。えっ!と思った方もいるかもしれませんが、投資信託では珍しいことではありません。今回は日興アセットマネジメントのスマートファイブとファインブレンドを比較してみましょう!

 

〇 スマートファイブVSファインブレンド

 

まずは両ファンドの6月末のポートフォリオを確認していきましょう。

 

(スマートファイブの資産構成割合)

(スマートファイブマンスリーレポートより抜粋)

 

 

(ファインブレンドの資産構成割合)

(ファインブレンドマンスリーレポートより抜粋)

 

両ファンドの構成割合は微妙な違いはあるもののほぼ同じで、投資対象も同様となっています。

 

直近の基準価額でスマートファイブは9,643円(7月31日)、ファインブレンドは9,051円(7月31日)でファインブレンドの方が何となくお得感があるように見えます。

 

では、この両ファンドの基準価額の動きはどのようになっているでしょう?

 

両ファンドの騰落率の差分(黄色のハイライトの部分)はほぼ無く、最大でも0.04%しか差が生じていません。しかも、この期間の騰落率の差分の平均は0.00となり結果的に差は生じませんでした。

 

投資のパフォーマンスは騰落率ですから結果的にどちらのファンドを買ったとしてもパフォーマンスにほぼ差はないことがお分かりいただけると思います。

 

「基準価額が安いから今が買い時」なんていうセールスマンがいたらよく注意した方がよいと思います。

 

 

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