今週の注目記事~投資信託で資産運用に成功する必勝パターンを考えてみた~
今週、日経新聞電子版に「10年で損益マイナスの投信「新興国」「複雑」に注意( https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66319710X11C20A1K15300 )という記事がありました。今回はこの記事について紹介してみたいと思います。
1 大体の投信は10年も持っていれば損をしない
記事では、追加型投資信託1491本について10年間の運用成績についてまとめています。これによると94%の投資信託がプラスを確保していることが照会されています。つまり、大体の投資信託は10年間も持っていればほぼ損はしないということが証明されています。よく投資は大きく損をするかもしれないので怖いという人がいますが、このように過去のデータから事実をきちんと把握することは大切なことです。
しかし、ここで注意しなくてはならないのは「10年間持っていれば」ということです。資産運用で一番難しいことは10年間持ち続けることといっても過言ではないかもしれません。なかなか10年間持っていられないのですよ。実際に投資信託の平均保有期間は3年強です。これが、投資をして失敗する大きな原因の1つといえるでしょう。
私も経験がありますが、初めて投資信託を購入した時は少し値下がりしただけでも不安でたまらないものです。この不安をいかにして解消するかが投資で成功する秘訣ともいえます。
2 投資で成功する秘訣!それは負けない投資をすること
これは当たり前のことですが、人間ついつい儲かりそうな投資信託は何かということに目が行きがちなものです。しかし、96%の確率で儲かることを考えれば残りの4%の“地雷”を踏まないことが重要になってくることはお分かりいただけると思います。
過去10年間でリターンがマイナスだった6%(95本)についてみると新興国が過半数を占めていました。
この新興国について更に詳しく見てみるとブラジルとトルコを投資対象にするものがほとんどでした。これはら経済の停滞や政情不安が主な原因でした。
そして注目して欲しいのが上表中の「ブラジルレアルコース」と銘打っている投資信託です。投資対象は資源株ですが、このほかに高金利通貨も投資対象としているものです。「通過選択型ファンド」と呼ばれ高い分配金を出していたことから一昔前にかなり人気がありました。
しかしこのようなファンドは仕組みが複雑であり、それに伴い高い信託報酬を設定しているため運用がうまくいっているときは良いのですが、一旦うまくいかなくなると大きな損失と共に高コスト構造が影響する結果となります。
ただ、勘違いして欲しくないのは、ブラジルやトルコがいつもマイナスリターンとなるわけではなく、過去十年においては結果としてマイナスになったということです。しかし、高コストは常に構造的にリターンの下げ要因となるので、このような投資信託を投資対象から外すことで負け組6%をつかまなくてすむ確率はグッと高まります。
3 リスク水準にも注目
記事ではリスク水準に注目して分析しています。10年でマイナスリターンだった投資信託は高リスクのものが多かったという事実も書かれてあります。
これはかなり注目すべきことだと思います。裏を返せば低リスクのものを10年保有すればまず間違いなく勝てるということでもあります。
QUICKファンドリスクで最も高い分類のものと次に高い分類のもので過去10年でマイナスリターンとなったファンドの52%を占めていたといいうことですから、これを除くことで負け組をつかんでしまう確率は3%以下にまで低減することができます。ほらほぼ買ったも同然でしょう?
ただし、低リスク型だからと言って必ずプラスのリターンが得られるとは限りません。通過選択型を除く先進国債券を対象に10年保有した場合マイナスリターンとなったものが16本ありました。(しかしこれをつかんでしまう確率は1%以下ですが)
今回この16本について調べてみた結果が以下のとおりです。
これからもわかる通り短期公社債ファンドがほとんどです。つまり。これほどまでに低金利が長く続くとコストを賄うだけの利回りの確保が困難になったのだと推測されます。
4 まとめ
投資信託でプラスリターンをあるためには
1 まず10年間は保有すること←これ重要、これだけで勝率96%
2 高い信託報酬のものは避けること
3 高リスクのもの(QUICKファンドリスク「5*」「5」は避けること
4 低リスクでも短期債券などの利回りの低い債券を投資対象とするものは避けること
以上を守ればあなたも投資信託で必ず成功する かもしれない!!
※投資は自己責任でお願いします!